ナビゲーション

SnapはMapboxを活用し、ウェアラブルARナビゲーションを実現しています。

Snap Inc.の新しいARグラス「SPECS」に、Mapboxのターンバイターンナビゲーションが採用されました。

Snap社のSPECSチームはMapboxに、こんな問いを投げかけました。
「ナビゲーションがスマートフォンの枠を超え、周囲の世界に溶け込んだら、どのような体験になるだろう?」

スマートフォンでのナビゲーションは便利ですが、決してスマートとは言えません。初めて訪れる街を歩いたことがある人なら、こんな経験があるのではないでしょうか。スマホを見下ろして現在地を確認し、数歩歩いてはまた画面を見る。それを何度も繰り返し、気づけば曲がる角を通り過ぎてしまう。そして何事もなかったかのように引き返す――。

拡張現実(AR)ナビゲーションは、これまでにないナビゲーション体験を実現します。ルートや案内を表示した地図は、必要なときにだけ、着用者の視界内で目の前の道路に自然に重なる形で表示されます。これにより、周囲の景色や体験に集中したまま、安心して目的地まで移動できます。

小型デバイスで直感的なナビゲーション体験を実現することは、決して簡単ではありません。限られたハードウェア上でも、高い精度と優れた応答性を維持しながら、効率よく動作する必要があります。SPECSチームも、新しいARグラスの開発にあたり、同じ課題に直面していました。

Mapboxが、SPECSの開発者のイノベーションを加速。

スマートフォンを見ながら徒歩で移動する際には、特有の課題があります。地図が方角を合わせるために頻繁に回転してしまうこと、曲がるタイミングの案内が遅れたり早すぎたりすること、そして前方ではなく画面に視線を落とし続けなければならないことです。<br><br>ARナビゲーションでは、こうした細かな体験の質が極めて重要になります。なぜなら、不自然な動きや違和感をごまかすことはできないからです。インターフェースは文字どおり装着者の目の前に表示され、現実世界に重ね合わされるため、わずかな不備でもすぐに気づかれてしまいます。

Snapは、地図やルート探索、ナビゲーション機能をゼロから開発するのではなく、革新的なAR体験の実現に注力したいと考えていました。そのため、SPECS開発チームは、デバイス上で動作するナビゲーション機能と地図を実現する基盤として、Mapboxプラットフォームを採用しました。

Mapboxは10年以上にわたり、開発者向けに高い柔軟性とパフォーマンスを兼ね備えた位置情報プラットフォームを提供してきました。徒歩・自転車・自動車向けのターンバイターンナビゲーションを自由にカスタマイズできる機能も、その一つです。SPECSから提示された興味深い課題は、従来の地図インターフェースを使わずに、MapboxプラットフォームでARナビゲーション体験を実現することでした。

軽量ボディ、高性能

SPECSは、高度なセンサーとシースルーディスプレイを搭載した、日常使いを想定したコンパクトなウェアラブルコンピュータです。自宅でも外出先でも自然に装着できるよう設計されています。

Mapbox Navigation SDKは、現在地から目的地までのルート案内とターンバイターンナビゲーションを提供します。さらに、Mapboxプラットフォームの開発者にやさしいアーキテクチャにより、SPECSチームは、SPECSならではの利用シーンに最適化された、自然で直感的なナビゲーション体験を実現しました。

「ウェアラブルでは、地図が目立たないほどデバイスは使いやすくなります。本当に必要なときだけ案内が表示され、不要になれば自然に消える。それが理想です。」
Mapboxプロダクト担当副社長、アヌ・シャルマ

SPECSチームは、ナビゲーションSDKを限られたデバイスリソース内で動作させる必要がありました。SPECSチームとMapboxのエンジニアは連携し、すでに軽量なMapbox Navigation SDKとマップタイルをさらに最適化。デバイス上でも十分な余裕を確保しながら動作できるようにしました。

必要なときだけ地図を表示

Mapboxのプロダクト担当副社長 アヌ・シャルマは、AWE 2026でSnapのCTO ボビー・マーフィーとともに登壇し、 SPECSでのナビゲーションを実現するためにチームが採用した独自のアプローチについて紹介しました

アヌが語るように、優れたナビゲーションとは、必ずしも「より多くの地図を表示すること」ではありません。SPECSでは、必要なときだけ表示される控えめなガイダンスと半透明の地図こそが、最適な体験を生み出します。

SPECSのナビゲーションは、初めて訪れる街を散策するときも、慣れ親しんだ街で新しい目的地へ向かうときも、ユーザーが自信を持って移動できるよう支援することを目指しています。

SPECS NDKで共同開発をシンプルに

SnapとMapboxの協業が、ナビゲーションの新しい未来を切り拓きます。

新しいプラットフォーム向けの開発は、基盤となるチップアーキテクチャに互換性があっても、多くの時間を要します。SPECS Native Development Kit(NDK)は、Mapbox Navigation SDKをコードを書き換えることなくSPECS向けにネイティブコンパイルできる仕組みを提供し、SPECS上でフルスピードで動作させることを可能にしました。NDKは、SPECSとMapbox双方の開発を大きく加速させています。コード移植に何週間も費やす代わりに、チームは迅速に検証とイノベーションを進め、差別化されたユーザー体験の開発に集中できるようになりました。

SnapはARナビゲーションの構想を描き、Mapboxはルート案内、Navigation SDK、ベクターマップタイル、そしてエンジニアリング支援を提供。そのビジョンを現実のものにしました。

モバイルデバイス向けのMapbox SDKを活用した開発について、詳しくご覧ください。

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